罪悪感とは、自身に内在する規範意識から生まれます。
この規範意識は人間としてのありようですから、どんな文化にも共通するものです。
道徳感はあなたの属する社会によって違いますから、罪悪感が道徳感から生まれたとしても、
あなたの住む国、属する集団によって罪悪は異なるのです。
心理学において罪悪感は感情の一つとして扱われていますが、
不安・怒り・悲しみなどと異なり、困惑・プライド・恥などと共に自己意識感情に区分されています。
自己意識感情は他人の意見に依存するのが特徴とされています。
胸の奥に刺さっているたくさんの尖った石のような罪悪感が、他人の意見に依存するということに僕は疑問を感じます。
ギリシャ神話で人間の罪悪は、プロメテウスが天界の火を、ゼウスの言いつけを破って、人間に与えたことに始まります。
人は与えられた火を使い暖をとり、料理をし、明かりを得ました。
いずれ天界の火を使って武器を造り、戦争を始めるようになりました。
ゼウスはプロメテウスを磔にし、パンドラという名の女性を人類の災いとして地上に送り込みます。
パンドラは好奇心から、ゼウスに与えられた箱を開けてしまうのです。(本当は箱ではなく甕(壺)が正しい)
プロメテウスが「ゼウスからの贈り物には触ってはいけない」ときつく忠告していたのに。
開けられた箱からは様々な災厄が飛び出してしまいます。
罪悪を覚えた人々に与えられたのは、災厄。
箱から最後に出てきた、よわよわしいものは「希望」でした。
さて、歯牙腫の摘出でしたね。
いつもお世話になっている美容室MのA君。
歯茎を開けてみましょう。
歯茎を開けると中にパンドラの箱がありました。
僕は好奇心から、開けてはいけないとの言いつけを破り、
歯牙腫を覆う箱を開けたのです。
大小さまざまな災厄を取り出してゆきます。
最後に残った小さなものは「希望」でした。
ただ、このときは最後に希望を入れたまま歯茎を閉じたのです。
だって、このすぐそばに、もう一つ大きな災厄が埋まっていたから。
つぎのブログで書きますね。
手術の翌日です。
腫れてません。経過は良好。
二週間後の歯茎です。きれいに治っています。
でも本当の災厄はこれから始まるのです・・・。
次回へ。