相変わらず疲れた顔をしていたんだろう。
ジエンドオブ・アーのマスター小泉さんが出してくれたのは一風変わったスノーボールだった。
普通のスノーボールはジンとアニゼットに生クリームを加えた物。
このスノーボールはミントリキュールにスミレのリキュール、アニゼットそして生クリーム。
アニゼットはアニスが原料のリキュール。
アニスはギリシャやエジプトが原産の薬草。
健胃、去痰、消化薬などに古代ギリシャの時代から使われてきた。
二杯目はアニスつながりでアブサンだった。
アブサンはニガヨモギ、アニス、ウイキョウなどを原料にするリキュール。
医師ピエール・オーディナーレが処方した薬。
ニガヨモギに含まれるツヨンという成分によって幻覚や中毒を起こすとされたため最近まで禁止されていた。
詩人ヴェルレーヌ、画家ではロートレックやゴッホたちがアブサン中毒で身を滅ぼしたのは有名だ。
2005年からはツヨンの成分を除いた物が解禁されて普通に飲めるようになっている。
「毒にも薬にもなる」・・・・歯科医師になる彼女にとって、僕の教えは毒かもしれない。
血液の取り扱いについて、あそこまで強く叱るべきではなかったかな。
僕はいつもスタッフに厳しすぎる。冷たい言い方をしてしまう。
何より患者さんが大切だから。
最後に出たのはシャトリューズ。
角砂糖にかけてなめる。それを、あえてぬるい炭酸水で流し込む。
常温でないと味も香りも立たない。
シャトリューズは修道院シャルトルーズに伝わる秘伝のリキュール。
130種以上の薬草から造られていて、エリクサーとして信じられている。
エリクサーとは全てを癒す万能の霊薬のこと。
リエさん、こんな夜中に心配して電話くれて有難う。
そうだ、40歳おめでとう。
あなたにとってこの一年が良い歳でありますように。
いつも僕には、リエさんの言葉がエリクサーです。
シャトリューズみたいな美人だ。
思ったんだ、あえてぬるいのも必要だって。
人は喜怒哀楽と言う感情があります。
常に常温でいる事は難しい…
熱くなる時だってあります。
でもたまにはぬるめも必要なんですね。
思います!冷めなければいいのだと!
私も勉強になります。
しかし、夏場のキンキンに冷えたビールはうまい!ですよね(笑)
( ^ω^ )
りえさん、あなたは薬用養命酒です。
これで体もポッカポカです。
最近寒くなってきたので、風邪に気をつけて。
僕は冬場のビールはギネスです。
今度飲みましょう。